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レッテル 2

第1章 絶望の宴


「 ……。」

誠也が再び を抱き締めた。
か細い虫の息の彼女を包み込みながら震えている。

――守るって言ったのに…助けるはずだったのに…俺が守られた。

目頭が熱くなる。
熱い思いが、胸の奥から込み上げてくる。

――死ぬな、死ぬな、死ぬなッ!!まだ、お前を失いたくねぇよ!!

キュッと唇を噛んだ。

「…その子いい子だからさ、なんつーか…お前の気持ちわかるよ。」

後ろから声がした。
堀田だ。

「お前に何がわかんだッ!!」

振り向かずに誠也は叫んだ。

「分かるって。だって俺、お袋目の前で殺されたから。」

頭を掻きながら堀田が言った。
苦しそうに笑っている。

「でもよ、お前にはやんなきゃなんねー事があんだろ?ケリつけて来いよ…彼女の為にも。その子は俺が見てるから。」

「………。」

堀田の言葉に誠也は黙っていた。

「ようわからんけど、ワイもそれがいいと思う。救急車じゃ遅いからヘリ呼んだしな。」

「ならば、行こう。」

白川が立ち上がった。

「どこへ?」

藤堂が白川を見ている。

「花村の所に決まってるだろ。」

そう言って入り口へ向かった。


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