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レッテル 2

第1章 絶望の宴



「次はどこを狙ってほしい?…簡単には死なせない。」

銃口を向けたまま、ゆっくりと宗次郎が近付く。

「お前に俺が――」

パァンッ――

「ッ―――。」

花村の拳銃が弾きとんだ。

「答えろ……はやくッ!!」

宗次郎が猛った。

「ヒィィイイイ――。」

花村が足を引きずりながら転がるように逃げていく。

「こっこの女がどうなってもいいんかッ!?」

「キャッ―――。」

懐から出したドスを手に持ち、レイカの髪を掴んで喉元に刃を当てた。

「クソがぁッ!!花村ァ!!」

江田が拳銃を持ち、銃口を花村に向けた。

「おっと、動くと喉が切れるぞ?」

花村がニヤニヤと笑っている。

「兄さん――。」

涙を流すレイカの揺れる瞳が江田を映す。

「切ってみろ?…同時にお前は死ぬんだ。」

宗次郎が銃口を向けながら近づいてくる。

「……クソッ!!来いッ!!」

「やっ―――。」

花村がレイカを連れたまま部屋を飛び出した。

「花村ぁ!!」

その後を江田が追いかける。

「………。」

無言で宗次郎も部屋を出ていった。



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