第16章 外れる鎖
「ん……。」
曲げられるしなやかな身体。
テレビの前で、はストレッチをしていた。
それにも釘付けの野獣達。
ここは危険だと勇人達は感じた。
「姉御、部屋行った方がいいよ。」
いたたまれなくなって口を開いた勇人。
「あんた、妊娠させられるよ。」
清治も続く。
「え?」
訳が分からないというように首を傾げる桜。
所詮、男の気持ちは女には分からない。
男もまた同じ。
互いを理解するのにはかなりの時間と労力がかかる。
「寝る前にするといいんだって。」
だから、彼女はにこやかに笑っていられる。
「…ワシもう帰るわ!!」
「え?」
逃げるように出ていく善司。
「若ッ!!」
後を追うように出ていく山代の若中。
「どうしたんだろうね?」
は首を傾げている。
―――無自覚ってこえーな。
同時に思う勇人と清治。
誠也は未だに沸き上がる性欲に悶えていた。