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レッテル 2

第16章 外れる鎖



「へぇ……嫁さん。」

喧嘩をしたくないのと、沸き上がってくる怒りで物凄い形相の誠也君。
例えようがない。
震える彼の手が、拳を握っている。

「あたし…お風呂入ってくる。」

もうこの場に居たくないあたしは、お皿にラップをかけ口を開いた。

「風呂?」

反応する野獣達。
危険オーラを醸し出している。
その中には誠也君もいて、清治君と勇人君は呆れていた。

「あ…うん。」

振り向いて頷くあたし。
その反動でスカートが揺れる。
下着が見えるか見えないかの絶対領域。
わざとではないが、野獣達は釘付けになる。

――なんだか危険だ。

慌てて出る部屋。
二階へ上がり寝間着と下着を持って浴室へ向かう。

服を脱ぐ最中も、浴室へ入る最中も、気が引けなかった。


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