第16章 外れる鎖
「え!?ちょっ…やり過ぎですよ!!」
物音を聞いてあわてて部屋から出てきた#1NAME#。
目の前の光景に驚いて近寄っている。
「嬢ちゃん、やり過ぎもなにもコイツは嬢ちゃんに酷いことしたんやろ?やから――」
「善司、彼女の言う通りやめるべきだ。」
「おどれ……それがさっきまでワシを殺そうとした奴の言う台詞か!!」
「うるさい。」
善司の騒音に、宗次郎が耳を押さえている。
「大丈夫だ、。このクソブタは…テメェなに見てんだよ。」
目線を下に向ければ橋田はニヤニヤと笑っていた。
目線は桜のスカートの中。
俺の怒りが最高潮に達する。
「そいつさっきも姉御の足見てニヤニヤ笑ってた。」
留置所の入り口から歩いてきた清治が言った。
「…んだと?」
それを聞いて、ますます怒りが増した。
「やっぱコイツは殺すべきだとワシは思う。」
「……今回ばかりは同意見だ。」
例の二人も意見が一致したらしい。
恐ろしい目付きで上から橋田を見下ろしている。
「骨折っていい?」
清治が呟く。
「粉砕するぐらいにしろ。」
皆の意見が一致した。