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レッテル 2

第16章 外れる鎖


「久しぶりだな…橋田。」

腕を組んだスーツ姿の宗次郎が、壁にもたれ掛かって口を開いた。
ダークブラウンの瞳が、ジッと醜い男を見つめている。
悪い意味で。

「お前に話がある……色々と。」

そう吐き出した言葉に少なからず怒りを含んでいた。
この課に来る途中、桜から話を聞いていたのだ。
夏に起きたあの汚ならしい橋田の行いを。

何かを橋田は察していた。
その為、足がすくんで動かない。

「そこの脂肪の塊!!さっさと来んかいッ!!」

「ひッ――。」

更に怯える橋田。
彼にとっては知らない男が一人増えた。
しかもかなりガラが悪く、機嫌も悪い。

「だまれ、お前が出てくるとややこしくなる。」

「これが黙ってられるかい!!汚い事する奴は大嫌いなんジャ、ワシは!!」

今度は入り口で揉め始めた。
部屋にいる刑事達が何事かと2人を見ている。

「騒いじゃダメですよ、落ち着いてください。」

また、一人増えた。
今度は制服姿の女子高生。
全く2人には合わないような綺麗な少女。

こんな時でも橋田はミニスカートから見える生足に釘付けだ。
汚ならしくにやけている。
本当にスケベな男だ。

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