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レッテル 2

第15章 疑いと手枷


「あのっ――……。」

空が真っ暗になった頃。
ずっと黙っていたあたしは口を開いた。
目の前にいるのは宗次郎さん。
具合が悪いのか頭を抱えている。
少し気が引けたが、あまりここで時間をかけるわけにはいかない。

「宗次郎さん。」

「――あぁ、悪い。どうした?」

先程とは打って変わって、優しい表情で宗次郎さんはこちらを見た。
何故かそれを、さっきまで騒ぎまくっていた善司と加藤がジッと見ている。

「えっと……――。」

言葉を吐き出そうとすると、彼等の眼光があたしに向いた。
それだけではない。
その場にいる皆があたしを見ている。


――なんだろう…すごく居づらい。


多くの人の視線を感じる時ほど緊張するものはない。

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