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レッテル 2

第15章 疑いと手枷


まぁ、そんなことは食わなければいいだけのこと。
取り調べも、口を開かなければ数日でこの部屋から出ることが出来る。
証拠も何もねーんだから。
そもそもこれは"冤罪"なんだよ。
つーか、何回冤罪起こしてんだ?
この町の警察は。
それよりも、



橋田クビにしろよ!!



俺のただの願望だ。

けれど、口に出すことはない。
恥とかそういうのではなく、ただ誰かに弱音を聞かれる事が嫌なだけなのだ。

それに、先程から見張りの警官の足音がドアの前から何度も聞こえてくる。


――いや、この足音は警官じゃねぇ。


何度もここに入ってるから分かる、経験という名の第六感が働く。


ガタッ――


そして、開く鉄のドアに備え付けられた小窓。

そこから見えた顔は醜い脂肪の付いた目。
汚ならしく笑う顔。
荒い息。


「気持ちわりぃ……見てんなよ、クソブタ。うぜぇんだよ、今すぐ消えろ。」



橋田だ。


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