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レッテル 2

第15章 疑いと手枷



今ごろ彼女は何しているだろうか。
ジッと床に座っている俺。
そこから小さな窓の外を見た。
真っ暗な景色。
冬の為、暗くなるのが早い。
けれど、ここで過ごす時間はあまりにも遅い。

――取り調べはわりと早く済んだのに、何故無駄な時間は早く過ぎねぇんだよ。


そんなグチを言ったって何も変わらない。
現実も、何もかも。


警察官が置いていったゴミのような飯。
いつ表に出たかわからないような乾ききったご飯に、粗末なおかず。
例え、死ぬほど空腹だったとしても、それを食べたいと思うはずがない。

それに、ベニヤ板で囲った便器。
もはや、板はなんの意味もなされていない。
むき出しの便器から臭う悪臭に、吐き気さえ覚える。



そんな環境の中で、飯が食えるか?


答えはノーだ。



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