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レッテル 2

第15章 疑いと手枷


「撃ち殺すって……なんかあったんですか?」

「アホッ!!なんかあっただけじゃすまんのや、九条。」

そりゃあすまんも何も、ただのあなたの僻(ひが)みでしょ!?

「……はぁ?」

降りてきた者……もとい"九条"は、訳がわからないと言うような顔をしていた。

この時ばかりは、九条に同情する。

「九条!?――何でアホ猿がここにおんねんッ!!」

バタバタという足音と共に聞こえてくる、聞き覚えのある騒音。
考えなくても分かるあの男。

「どこにいようが俺の勝手だ、クソ犬!!」

もう、何か良いです。
ツッコミ入れることすら疲れてきた。
でも、一気に吐き出すと

何で真冬に真夏の格好してるの!?
あなた達あくまでも"極道"ですよね?
顔だけじゃなくて少しでも極道らしさをみせて!!
そして、話を進めろ!!
無駄な人出過ぎ!!

「ハァハァハァ……。」

乱れる息。
何か一仕事終えたような感覚が、全身を駆け巡っている。
小学生の時、卒業式で言うような

"走馬灯のように駆け巡ります"


まさにソレだ。
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