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レッテル 2

第15章 疑いと手枷



話は戻って、岩中宅。
そこの敷地内に車は止まった。
運転手と助手席に座った男達が先に降りると、丁寧にドアを開けてくれた。

「ボディーファーストじゃ。」

それって、レディーファーストって言いたいの!?

善司の言葉に思わずあたしはツッコミを入れた。
もちろん、心の中で。

しかも"レディーファースト"という言葉は全く彼に似合っていない。
背筋に悪寒が走る。

「若、レディーファーストです。」

助手席の男が善司の方のドアを開けて耳打ちした。

「知っとるわ!!ボケッ!!」

善司が叫ぶ。

本当だろうか。

どうもこの人は横文字が弱いらしい。

やっぱりバカな人だと改めて感じた。

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