第15章 疑いと手枷
「晩飯はどうする?弁当を頼むことが出来るが――」
「いらねぇ。」
警察官の問いに即答する。
――こんなとこで飯食えるかよ。
ガシャンッ――
そう思っていると、閉められた重たい扉。
カチャカチャ―――
鍵をかけられた。
仕方なく床に腰かける。
鼻がマヒしたのか、だいぶ臭いになれてきた。
「はぁ……。」
口からでる深いため息。
彼女の事が心配でたまらない。
――たがらサツは嫌いなんだよ。
ろくに証拠もねぇくせに見た目だけで判断しやがって。
つーか、出れたら進藤の野郎ぶっ殺す!!
そう心に決めて目を閉じた。