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レッテル 2

第15章 疑いと手枷


"そんなん気にしてねぇよ"

彼女に嘘をついた。
本当はスゲェ気にしてる。
でも、考えても仕方ない。

それに何なんだあの女達は?

媚びるような態度。
思い出すだけで、全身に鳥肌が立った。

「誠也君、お風呂掃除お願い。」

台所で晩御飯を作っている彼女が言った。

「あぁ。」

頷いてソファーから立ち上がる俺。
リビングから廊下へ出る。

――でも、妖怪達のおかげで仲直りするきっかけが出来た。

緩む口元を押さえながら、浴室へ向かう。

「なに、ニヤニヤしてんだよ。」

「うぉッ!?」

突然の声に驚く俺。
なんとも間抜けな声を出してしまう。

「ださ。」

清治が呆れたように俺を見ている。

「うるせー。」

恥ずかしさで頬を紅潮させる俺。
そんな俺をジッと清治が見ていた。
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