• テキストサイズ

レッテル 2

第14章 喧嘩の渦



「つうか、俺のバイクイジリの話からだいぶそれたな。」

糸井はバイクをイジリ終えると、いつも持ち歩いている手袋を脱ぎ、栗色の頭を掻いた。
そこがボリボリと音を立てている。
彼は、バイク以外の事に関しては少々がさつだ。

「しるかよ、テメェ等が勝手に話そらせてんだろ?」

進藤は心底興味ないと言うような顔をしている。

「いや、それは別にいいけど…1つ言っていいか?」

「なんだよ?」

「…いちいち女連れてくんの止めてくんねーか?」

糸井はそう言うと、コンビニの入り口を見た。
中から2人の女が出てくる。
2人とも化粧が濃く、冬だと言うのに服も露出が多い。
一言で言うと"派手"だ。

この2人は以前、清治に拒否された女達だ。
また、進藤の元へ舞い戻ってきたらしい。
犬のように尻尾を振りながら。

糸井はそれが気にくわなかった。
尻軽な女は嫌いなのだ。

/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp