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レッテル 2

第14章 喧嘩の渦



「かして。」

袋に買ったものを入れると、彼が買い物袋を手に取った。

「……。」

清治君も黙って手に取る。
そして、スーパーを出る。
結局、3つの買い物袋は彼等の手に。
買い物に寄ると言った自分は手ぶらだ。

「……ありがとう。」

小さく呟くように言うあたし。
あたしの声は聞こえているだろうか。

「……気にすんな。」

振り向かずに前を歩く彼が不器用に言った。

あ…忘れてた。

イライラしていた事で冷静に慣れなかったあたし。
そういえば彼は口が不器用だったんだ。
だから、上手く言葉が言えないんだ。

そう思うことで、少し安心できた。

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