第14章 喧嘩の渦
ゴォォオオオオ―――
道の先から、また数台のバイクが来た。
キイィィ―――
けれど、今度は通りすぎずにブレーキをかけた。
「宮田がいたぞ!!」
一人の男が叫ぶ。
「捕まえろ!!」
道の真ん中に堂々とバイクを止めたままこちらへ走ってくる男達。
「やっ、やばいんじゃないかな。」
慌てるあたし。
アタフタと挙動不審になっている。
「全然余裕。」
聞こえてきた声。
気付けば皆がいない。
「おらぁッ!!」
ドガッ―――
「ぅぐっ―――」
「え!?」
振り向くと喧嘩はすでに始まっていた。