第13章 恨みの連鎖
「俺はお前等全員くせぇって言ってんだよ。」
「はぁ!?」
不機嫌そうに言った誠也君の言葉に、また騒がしくなる。
うんざりする。
また場の雰囲気も、緊張感も全て台無しだ。
「全然、意味わかんねぇんだけど俺。この人達本当にヤクザ?」
あたしのところまできた松崎君のが親指て彼等を指差した。
「……一応。」
曖昧に答える。
確かに現役バリバリの極道の方々だけど、これを見てハッキリと言えようか。
遠くから見たら、お笑い芸人だ。
呆れてしまう。
「ここは俺がなんとかするから、教室に戻るといい。」
呆れているあたしと松崎君に気付いたのか、宗次郎さんが言った。
「…はい。」
ここは、お言葉に甘える事にする。
宗次郎さんにお礼を言って、松崎君と二人で教室に戻った。
それからどうなったかは分からないが、しばらく廊下は煩かった。