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レッテル 2

第13章 恨みの連鎖



「落ち着け、加藤。」

「……すんません。」

若中がいくら止めても暴れていた加藤が、宗次郎さんの一声でおとなしくなった。
さすがと言うべきか。
この人は本当にすごいと思う。

こう言っちゃなんだが、この漫才みたいな空気が一気に変わった気がする。
再び緊張感が流れる。

「また邪魔しにきたんか、おどれは?」

威圧的な善司の目が宗次郎さんを射る。

「いや、銀髪件は岩中は関与しない。……が、他の一般人を捲き込もうとするのが気にくわない。」

しかしそれに動じず、宗次郎さんもジッと善司をみている。

「ワシは、おどれ等がいちいち出しゃばるのが気にくわんわ!!」

善司の声が響く。
けれど、ザワザワとした声に消されていった。
よく見れば、先程より遥かに多い生徒達が、窓から押し合ってこちらを見ている。
要するに、興味本意で出来た野次馬だ。

「そんで、…ざわざわざわざわやかましいわ!!ガキは黙って勉強しとれッ!!」

後ろを振り向いて、また善司が叫んだ。
完全に八つ当たりだ。
生徒達の頭が一斉に引っ込む。
けれど、またヒョコヒョコと頭は現れる。
それを善司が睨み付ける。
また引っ込んだが、再び現れる頭。
それが何回も続いた。



まさに、無限ループだ。




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