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レッテル 2

第13章 恨みの連鎖



「卑怯やねん!!なに後ろから不意打ち決めとんや!!」

「あー、雑音が聞こえる。」

「おどれ…。」

九条が耳を押さえた事で、加藤の眉間に大量のシワが寄った。

「殺したるッ!!」

「兄貴落ち着いて!!」

今にも飛びかかろうとしている加藤を、必死に岩中の若中が止めている。

「おどれはやっぱり学がないのぉ。」

それを見て、カッカッカッと笑う善司。

「何やて!?」

ますます加藤の怒りの炎が炎上。
もう若中達で止められるかは定かではない。

というより、何しに来たの?
もう他所でやってくれ。
本当に迷惑だ。

「学が無いのは、お前も一緒だろ。」

また新たな声が聞こえてきた。

――今度はマシな人が来ますように。

切実に願う。

「……宗次郎ぉ……。」

つり上がっていた善司の口角が一気に下がる。
明らかに不機嫌そうな顔をしていた。

現れたのは宗次郎さん。
どうやらあたしの願いは叶ったようだ。

ありがとう神様。

初めて神様に感謝した。



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