第13章 恨みの連鎖
~♪~♪
「うおっ!?」
煙草を吸い終えると鳴り出した携帯。
静かな屋上に響く歌。
突然のことで驚いてしまった。
「ださ。」
隣で清治が笑っている。
「うるせー。」
そう言いながら取り出す携帯。
"拓"
スマートフォンのディスプレイに表示されている文字。
「どうした?」
電話に出た。
"山代組の奴等が学校に来てる。"
「なんで?」
"清治の事を探しまわってんだよッ!!"
キーン……
耳に拓の声が響く。
少し音量を上げすぎなのかも知れない。
"今、どこにいるんだ?"
「屋上。」
"1人?"
「いや、清治と。」
"なら、そこにいろ!!"
ブチッ―――
電話は一方的に切られた。