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レッテル 2

第2章 命の灯火



「 !死ぬなッ!!」

部屋を追い出された俺は、ガラス窓越しから必死に彼女に呼び掛ける。
窓を叩きながら、何度も何度も声を絞り出した。

行くな――

死ぬな―――

涙が込み上げてくる。

もう大事なものを失いたくない。

愛しい彼女を失いたくない。

次は絶対守り抜くから。

だから―――

ポタリポタリと床が濡れていく。

戻ってきてくれ―――

唇を噛み締めた。

戻ってきてくれよ―――

「 ぁぁぁああ!!」

俺の叫び声が廊下に響いた。


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