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レッテル 2

第13章 恨みの連鎖



「ちゃんとなんかあったん?」

隣の席の拓が、ジッと俺を見ている。

「別に。」

素っ気なく答える俺。
誰かと話す気分になんてなれない。

ただひたすら彼女の事ばかり考えるだけ。

誰の声も耳に入らない。

「そっか。」

拓は力なく笑った。
それ以上、拓も清も何も言わなかった。
無言の中、時間だけが刻々と過ぎていく。


ガタッ―――


授業の最中、ずっと黙っていた俺は腰を上げた。

「どこいくん?」

「便所。」

清の問いにそう答えると教室を出た。



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