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レッテル 2

第13章 恨みの連鎖


フ―――

汚れた白い煙を口から吐き出す。
教室で堂々と吸う煙草。
なんだかいつもより苦味が増している。

「また喧嘩か?」

呆れたように清が俺を見ている。
どうやら俺は、感情が面に出やすいらしい。

ガタンッ―――

机に上げた足で机を揺らす。
案の定、前の席の奴は前にずれる。


――最初っからずれとけよ。


それに苛立ちを感じながらも、机を揺らし続ける。
頭の中心が禿げた先公は、見て見ぬふり。
というより、俺に怯えている。
つか、ホームルームってなんだ?
先公がただ前に立って話すだけか?
それとも泣き言を言うことか?


どっちにしてもめんどくせーよ。


ますます苛ついた。

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