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レッテル 2

第11章 漆黒の棺桶



「…ふーん、わかんねぇ。」

彼はそう呟くと、帽子を一度脱いで頭を掻いた。
綺麗な銀色の髪が乱れる。


「あ!!アレ、クソガキと違うか!?」

突然聞こえてきた声。

「ホントや!!はよ捕まえんと若に殺される。」

振り向けば男達が此方に向かって走ってきている。
人数は6人。
距離が無いため、あたしはとうてい逃げ切れない。

「逃げて!!」

清治君に叫ぶあたし。

「…こいつ等ごとき逃げる必要もねーよ。」

けれど、彼は男達に向かって歩き出した。
ボキボキと拳がなっている。

「アンタは恐いなら逃げれば?」

帽子の下の目があたしに向いた。

「…大丈夫。」

「あぁ、そう。」

清治君はそう言うと、再び男達に目を向けた。
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