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レッテル 2
第11章 漆黒の棺桶
「くしゅんっ。」
それにしても寒い。
思わずくしゃみが出た。
「なんじゃ?誰かおるんかい?」
声が聞こえてきた。
まずい。
バレたかも知れない。
焦りで胸が高鳴る。
「………。」
無言で清治君に腕を掴まれる。
「どうしたの?」
キョトンとしてしまうあたし。
けれど、彼は走り出した。
タッタッタッタ――
地面を蹴る音が響く。
「どっどうしたの?」
「………。」
再び尋ねるが、返答はない。
ただひたすら走った。
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