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レッテル 2

第11章 漆黒の棺桶



"お前らは隠れてろ。"

そう言って車の方へ進んでいった誠也君の言う通り、あたし達二人は道の曲がり角に身を隠した。

そっと様子をうかがってみれば、彼と善司さんが話していた。
会話は聞こえないけど、あまり穏やかとは言えない。

「……なんで他人の為にそこまでできんだよ…あんた等。」

清治君がポツリと呟いた。

「だって家族だから。」

あたしは振り向いて笑った。

そう、彼の仲間はみんな家族。
勇人君も、先輩達も、族の兵隊達も。
だから彼は、清治君の事もきっと家族のような仲間と思っているにちがいない。

「…意味わかんねぇ。」

首を傾げている清治君。

「その内分かるよ。」

またにっこりと笑った。






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