第2章 命の灯火
ここはどこ?
そう思わせるような何もない真っ白な空間。
ただひたすら何日も歩いている。
何日と言っても、太陽も月もないから時間の感覚さえ分からない。
歩いているのに、疲れも空腹も睡魔も何もない。
ある程度歩いて、あたしは悟った。
――あぁ、あたし死んじゃったのか。
思わず泣きそうになった。
彼を残して先だってしまったこと。
それが唯一の心残り。
彼に触れたい。
彼とまた笑って一緒に過ごしたい。
そう願っても、もう叶わない夢。
でも、彼を助けられた事に喜びを感じている。
やっと役に立てた……と。
しばらく歩いていると、人の影が見えた。
その人は金髪で、紫の特攻服を見にまとっている。
どこかでみたことある人。
でも、思い出せない。
「あの……。」
思いきって話かけた。