第11章 漆黒の棺桶
「所で今日は1人か?嬢ちゃんは?」
怒りがおさまった善司がキョロキョロと周りを見ている。
「……いねぇよ。」
そっぽ向く誠也。
何かを隠しているように口がへの字を書いている。
「あー…そう言うことか。」
ニヤリと笑う善司。
「なんだよ?」
不機嫌そうに善司を見る誠也。
「浮気されたんジャろ?もしくは、フラれた。」
「はぁ?」
いまだに笑う善司に、誠也は間抜けな声を出した。
「嬢ちゃん可愛いもんなー。ワシもコマしたいわ。」
両手を前に出し腰を振る善司。
発情期の猿…いや、ゴリラさながらだ。
「いい歳したオッサンがきめぇ。」
誠也の目が細まる。
「誰がオッサンじゃ!!コマするのに歳は関係ないんジャ!!様は身体の相性、えのきは黙っとれ!!」
唾を飛ばしながら叫ぶ善司。
「えのきって何がだよ?」
嫌そうに誠也が見ている。
「(ピー(自主規制))にきまっとろうがぃ!!アホか!!」
「はぁ?」
また、誠也が間抜けな声を出した。