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レッテル 2

第11章 漆黒の棺桶



「普通に考えてヤクザに手出すとかバカだろ…て目の前にもそのバカがいるけどな。」

そう言って清が俺を見た。

「あ?」

俺の眉間にシワが寄る。

「だってお前も岩中興業の事務所に突っ込んで行っただろ。」

「あぁ、しかも一人でいってたな。」

清の言葉に拓が頷いている。

「バーカ、ヤクザだからってビビってどうすんだよ。それに――」

いいかけて口をつぐむ。

――を助けに言ったのに結局は心配かけちまったんだよな。情けねぇよ本当に。

クシャリと髪を掴んだ。

「人造人間並み――。」

「清。」

「――あぁ……わりぃ。」

いいかけた清を拓が制する。
それ以上、清は何も言わなかった。
拓も。
清治はジッと帽子の下から俺を見ている。
突き刺さるような視線を感じた。

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