第11章 漆黒の棺桶
「どうした?」
清に尋ねる俺。
「いや…お前等喧嘩したん?」
清が俺を見た。
「なんで?」
「だって、こいつ顔あざだらけだから。」
親指で清治を指差す清。
清治の眉間にわずかにシワが寄った。
「いや、ちげーよ。いろいろあったんだよ。」
「いろいろ?」
うつ伏せになっていた拓が顔を上げた。
「あぁ。昨日―――」
「そこ!!ホームルーム中だぞ!!静かに――」
「あ?」
騒ぎ始めた先公を睨み付ける。
「ハゲは黙れ!!」
叫ぶ清。
「すまん……。」
謝る先公。
クラスがシンッと静まりかえる。
「で、昨日――。」
俺は昨日起きた事を二人に説明した。