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レッテル 2

第10章 喧嘩王子


ガシッ――

カンッカラン―――

地面に落ちるバタフライナイフ。
ミシミシと男の腕に何者かの指が食い込んでいる。
宮田ではない。
チラリと宮田はそちらへ目を向けた。

「ワリャ、ガキ相手になにしとんジャ?組に恥かかすつもりか?」

ギラリと光る目。

「わっ…若――。」

見上げたそこにいたのは、山代組若頭"山代善司"。
ひどく怒ったように眉間にシワを寄せ、男を睨み付けている。

「男はステゴロやろがッ!!」

バコォんッ―――

そう叫んでめり込む拳。

「うがっ――」

ドサッ――

男が地面に倒れた。

「たく、……それにしてもガキ一人に情けないわ。」

ゴキゴキと首を鳴らし、男達を見下ろす善司。
タンクトップのしたから見える龍も彼等を睨み付けていた。

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