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レッテル 2

第10章 喧嘩王子


「中坊に負けて悔しくないん?おたく等。」

ヘラヘラと笑いながら上から見下ろす宮田。
地面に倒れる男達が、痛みで唸っている。

「なんだあのガキ。」

「普通じゃねぇ。」

いつの間にか出来ていた野次馬の群から聞こえてくる声。

「ガキだからってバカにし過ぎ。」

少しだけだが、宮田は苛立ちを感じた。

「このままじゃ、兄貴どころか若や親父の面子も丸潰れや。」

そう言って立ち上がった一人の男が、懐からバタフライナイフを取り出した。
開いた刃先が、ネオンの灯りでギラリと光る。

「やれば?」

それを見た宮田は、動じずにジッとそれを見ている。

「じゃかぁしいわ!!ほざくんなら、あの世でほざけや!!」

ナイフを持った男が、宮田に向かって走る。
あまりの距離が無いため、男が近付いてくるのが早い。
けれど宮田は動かない。
ただつったっているだけ。

「死ねや!!」

刃先が胸の前まで来た。


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