• テキストサイズ

レッテル 2

第10章 喧嘩王子


「おっさん、余計なことすんなよ。」

不機嫌そうに宮田は善司を見た。

「誰がオッサンじゃ!!」

叫ぶ善司。
唾が飛んでいる。

「どー見てもおっさんだろ?つーか、誰が助けてくれって言った?迷惑なんだけど。」

「あ?助けた?」

再び善司の目がギラリと光る。

「助けてくれたんだろ?」

「ワリャ、…面白いこと言うのぅ。」

笑いだす善司。
宮田が顔を歪める。

「助けたと違うわ。ワシは汚い真似が嫌いなだけジャ。」

そう言って取り出す煙草。
くわえてジッポーで火をつける。
ユラユラと煙が上がった。


「それとガキも嫌いジャ。」

ガシッ――

宮田の頭をつかみ、フーと宮田の顔に煙を吹きかける。

「誰がガキ――」

「おどれに決まっとろがいッ!!」

ゴシャァッ―――

「あがッ――」

宮田の顔に膝頭が食い込む。
彼の鼻に一瞬曲がったような激痛が走る。
鼻血が吹き出た。

「極道…甘く見んなよ。」

宮田に迫る善司の目が恐ろしく光った。

/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp