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レッテル 2

第10章 喧嘩王子



「だっ大丈夫!?」

彼女が慌てて布巾をとる。

「あぁ、自分でするから大丈夫だ。」

と、冷静を装うも心臓はバクバク。

――アホか俺。そんなんで吹くとか思春期のガキじゃねぇかよ。

そう思いながらテーブルを拭く。

「……どこか悪いの?」

心配そうに顔を歪めながら俺を見ている彼女。

――あぁ、俺ってバカだな。

自分自信に笑ってしまう。

――見た目は大人ぶってもまだまだガキってことか。

ガシガシと頭を掻いて、汚れた布巾をシンクで洗う。

「あのよう。」

振り向かずに口を開く。

「何?」

彼女が今どんな顔をしているかは分からないけど、

「俺ってまだガキだわ。それでもお前は――」

「誠也君が子供でも大人でもどんな姿でもあたしは好きだよ。だって誠也君だもん。」

「……桜。」

苦笑しながら口を開いた俺の言葉をが遮る。
桜の言葉に俺は振り向いた。
そこには大好きな笑顔で俺を見ているがいる。
胸に込み上げてくる熱い思い。
俺は今どんな面しているだろうか。
分からないけど、目は彼女と見つめ合っている。


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