第10章 喧嘩王子
グシャァッ―――
ゴガッ―――
バキッ―――
馬乗りになって殴る宮田。
もう、男は意識はない。
けれど殴り続ける。
「う…うちの者がすいませんでした!!サービスしますから今日は穏便に――。」
若干14歳しか満たない少年に、三十路を越えたオーナーの男が何度も頭を下げている。
その異様な光景に、野次馬が出来ていた。
「あ、そう?」
手を止める血だらけの宮田。
血がへばりついた顔がニンマリと不気味に笑っている。
そして、立ち上がり中へ入っていく宮田。
「中坊が死鬼のトップ倒したって…アイツじゃね?」
「多分…。」
野次馬がヒソヒソと話していた。