第10章 喧嘩王子
「あっ……はい。」
そう言って財布から出して渡される一万円札数枚。。
「オメー等も、出せよ。」
他の人間からも回収した。
「ありがとな、オジサン。」
万札片手に不気味に笑う、煙草をくわえた宮田。
「ひっひぃぃいい!!」
それが恐ろしくてオヤジ達は転がるように逃げていく。
「あは、けっさく。」
そう呟いて再び歩き出す足。
人がそこを避ける。
「チィーッス、宮田さん!!」
宮田に頭を下げる、明らかに彼より年上の男達。
今までには無かったこと。
でも今日は下げられた。
もうこんなところにまで、情報は流れている。
宮田はほくそ笑んだ。