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レッテル 2

第10章 喧嘩王子



「勇人君、おいで。」

「えッ!?」

彼女が勇人を抱き寄せる。
豊満な胸に埋まる勇人の頭。

なんて羨ましいんだ!!

そう思いながらも勇人を睨み付ける。

「あ…姉御――。」

戸惑う勇人。

ムカムカムカ――

例え小学四年生の弟だとしても、男であることにはかわりない。
ちょっと…いやかなり嫉妬してしまう自分がいる。
そして、無意識に泳ぐ自身の手。
狙いは彼女に定まっている。
いや、彼女の胸に。

「さて、上がろっかな。」

そう言って、勇人を離し立ち上がる彼女。

ヴッ―――

思わず鼻血が出そうになる。
慌てて鼻を押さえるが、釘付けになる彼女の尻。
プルンとした張りのある尻に蜜を蓄えた、秘密の花園。

ヤバい―――完全に息子が花園を求めている。

「どうしたの?」

足を止めて振り向く彼女。

「いや…別に。」

――早く上がってくれ!!

心とは正反対のことを口走っている。

「そう?」

そう言った彼女が浴室のドアの向こうに消えていく。
しかし、ドアに映るシルエットが再び俺に興奮を与えた。



"蛇の生殺し"


その言葉が今の状況によく当てはまる。
ある意味地獄を見た。




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