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レッテル 2

第10章 喧嘩王子


「テメェッ!!」

もう一人の男が殴りかかってくるのは確実。
横を向けば男の拳が。

バコンッ―――

「オェ……ブッ――」

でも胃液を吐き出したのは男の方。
死角から放たれた拳が、ミシミシと腹にめり込んでいる。

ドサッ―――

倒れる男。

「な……なんだこのガキ――」

逃げるハゲ。

「あー……つまんねぇ。」

バコッ――

倒れた男を蹴飛ばし、仰向けにする。

「やめ――。」

男は口を開くも、宮田が馬乗りになる。

バコッ――

ドガッ――

ゴシャァッ――

聞こえてくる肉の擦れる音。
血飛沫が飛んでいる。

「アガッ――オベッ――。」

男の苦痛の叫びが辺りに響く。

「………っ――。」

通行人がそこを避ける。

「あー……おもしれぇ。」

ゴガッ―――

再び拳がめり込んだ。

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