• テキストサイズ

レッテル 2

第2章 命の灯火



二日後。

PM11:45

あっという間に二日経った。
彼女の中での時間は二日前で止まっているのに、無情にも周りの時間は刻々と過ぎていく。

あれから俺はずっと集中治療室のガラスの窓の前にいる。
離れる時は便所へ行く時のみ。
それ以外はずっとそこにいた。
まるで根を張った草のように。

俺以外の人間は交代で見に来ていた。

ただ来ては帰っていく。

実際はそうではないが、俺にはそう感じた。
俺と彼女以外の人間が"無"に見える。
まるで透明人間のように消えて。

"お前は、彼女の放つフェロモンにやられているんだ。"

そう言われると正直に頷ける自分がいる。

というか、フェロモンどころか魅力にすらやられている。

そんな自分になんだか笑えた。




/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp