• テキストサイズ

レッテル 2

第10章 喧嘩王子


同じ頃。

「チィーッス!!」

校門を出ていく中学生の宮田に、頭を下げる学校の不良達。
今日からついた親衛隊の男達が彼の後ろを歩いている。
皆高校生。
異様な光景に普通の生徒や教師は目を疑った。

今日、いや先刻から暴走と喧嘩を好む愚連隊の頂点に成り上がった宮田。

ブチッ―――

煙草のフィルターをちぎり口にくわえる。

「火。」

「はい。」

そう言うと親衛隊が差し出すライターの火。
煙草の先端に近付ける。

「……お前等いてもつまんねーし、帰っていいぞ。」

煙と一緒に吐き出す言葉。

「しかし――。」

戸惑う男達。

「あ?…帰れって言ってんだよ、腕潰されたいんか?」

そう言って振り向いた宮田の目がギラリと光る。

「はっはい――。」

男達が逃げていく。

/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp