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レッテル 2

第9章 女子高生ハンター



ドン―――

ドン―――

バキィッ―――

最後に凄い音がしたかと思うとゆっくりと開く扉。
外の明かりが徐々に入ってくる。
そこから見える逆立てた髪のシルエット。
不気味なオーラ。
光る目。
剥き出しの牙。
野獣だ。

「誠也君ッ!!」

が橘から離れ、野獣に近付く。

「なんもされんかったか?」

目を疑う程、優しく笑っている野獣。

「うんッ。」

嬉しそうに笑う。

――この二人ひょっとして…

橘は自分のした行動に後悔した。

「桜、先戻ってろ。」

「うん。」

去っていく。

「人の女に手ぇ出して……死にてぇみてぇだな?」

再び舞い戻ってきた野獣の顔。
ドンドン迫ってくる。

「ひぃぃいい!!」

逃げようとするが、もう遅い。

「ぶっ殺す。」

橘は、野獣の餌食となった。



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