第8章 チョメチョメ泥棒
快晴の空の下。
干された洗濯物の中にある目立つ真っ白な下着。
皆いわく、下着泥棒には白がいいらしい。
完全に自分達の好みだよね?
あたしと藤崎先輩は苦笑しながら聞いていたが、昨日どの色にするか夜遅くまで揉めていた。
その為皆寝不足。
「ふぁぁああぃ。」
三善先輩が大きなあくびをした。
「こんな朝から来るの?」
ベットに座るあたしは誠也君に尋ねる。
「一度狙った所は絶対また来る。それに白だぞ?来ない方がおかしい。」
おかしいのはあなたの頭でしょ。
完全に自分の好みと下着泥棒の好みを被せてるよね?
「俺ぁ、ピンクがいいけどな。」
呟く西村先輩。
「バカじゃん、黒のがいいに決まってんだろ。セクシーだし。」
と言いつつ、三善先輩は下着に釘付けだ。
「お前は変態なんだよ。」
三善先輩を小突く大川先輩。
「じゃあ、ハルは何がいいん?」
皆の目が大川先輩に向いた。
「……アニマル柄。」
「特殊ッ。」
恥ずかしそうに言う大川先輩に、あたしと藤崎先輩と勇人君以外の人が吹いた。