• テキストサイズ

レッテル 2

第8章 チョメチョメ泥棒


「えー、改めて下着泥棒についてだ。」

戻ってきた誠也の顔には赤い紅葉が咲いていた。
そして、顔を背けながら下着を握る桜。

皆は悟った。
何が起きたのかを。
だけどその事には誰も触れない。
バカな三善さえ触れない。

「最近多いらしいからな。」

藤崎が苦笑しながら言った。

「つっても、捕まえないとまた盗られるかもしんねーぞ?」

そう言った西村は三善を見ている。

「いや、だから俺じゃねーって!!」

必死に訴える三善。

「…明日休みだしよ、下着干して待ち構えといたらいんじゃね?」

黙っていた竹井が口を開いた。

「おっ、タケ頭いい!!」

皆が賛同する。

「じゃあ、明日8時集合!!」

「はえーよ!!」

「あ?」

三善の言葉に誠也の目が光る。

「いえ…なんでもないです。」

それを見て黙る三善。

「じゃ、解散。」

誠也はそう言ったが誰も動かない。

「解散……。」

彼の声が虚しく聞こえた。

/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp