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レッテル 2

第8章 チョメチョメ泥棒



「これはさっきここで拾ったんだよ。」

戻ってきた三善先輩はボロボロだった。
でもいまだにあたしの下着は握っている。

「やかましいッ!!つか、いつまで持ってんだよ!!」

それを誠也君が取り上げて、渡されるかと思いきや今度は彼が握っている。

「女の下着を盗むなんざ最低なんだよ!!」

叫ぶ誠也君。
手にもった下着を握りしめながら。

人の下着を持ってる人が言っても説得力ないですけどね。

あたしは白い目で彼を見た。

「返してくれよ、天からの贈り物~。」

三善先輩が必死に取り返そうとしている。

「バカッ!!」

ドガッ―――

三善先輩の頭を殴る大川先輩。

「これは俺の女のなんだよ!!」

下着を握りしめる誠也君。

「……ちょっと来て。」

「なんだよ桜?」

誠也君と一緒に廊下に出る。
部屋を出るときのあたしの顔は、それはもう恐ろしかったらしい(先輩談)。

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