第7章 壮絶なる争い
あたしのせいだ。
あたしのせいで彼も藤崎先輩も悪魔にやられた。
込み上げてくる熱い涙。
ポタポタと溢れ出す。
「誠也君!!先輩!!」
必死に伸ばす震える手の先で、倒れている二人。
自分の力の無さに悔やんだ。
――強くなりたい。
そう思ったけどあたしはやっぱり弱い。
何も出来ないただの女。
悪魔の餌食がお似合いだ。
力なく手を下ろした。
「やっと大人しくなったんかよ?」
頭の上から聞こえてくる笑い声。
奴がどんな顔をしているかなんて見なくても分かる。
キュッと噛む唇。
結局はこの悪魔に堕ちた。
「じゃ、この女借りてくわ。……道具として。」
更に笑う高嶋。
腕を掴まれ引きずられる身体。
"地獄"
今、あたしがいるのはそこの一歩手前。
サヨウナラ。
心の中で呟く。