第6章 挨拶参り
あれから何事もなく日々は過ぎていった。
ヴォンヴォオンッ―――
吹かすバイク音。
誰も近寄らない倉庫の周りに集まる多くのバイク達が、規則正しい音を出しながらアイドリングしている。
今日は集会の日。
高嶋のいない集会は、皆生き生きとしている。
「今日も派手に暴れッゾ、テメェ等!!」
誠也君が声を張り上げる。
あたしはその後ろで、彼の特効服の龍を抱え込むように彼に掴まっている。
「あったり前ッスよ!!」
叫ぶ兵隊。
「パクられたら笑い事じゃすまねぇゾ!!」
三善先輩の言葉にドッと笑いが沸き上がる。
え?何処が面白いの?
そう思うけど、笑っている彼等を見ると安心できた。