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〇〇系男子

第1章 草食系男子


いつ、どこの温泉に行くのか、どんな交通手段で行くのか。なんて、そんなことを話し合っているうちにいつの間にか、空には星が出ていた。

何時ものようにミナトのふっかふかのベッドに2人で潜り込んだ。シングルベッドだからか、大人2人が潜るととても狭く感じる。

ミナトとは基本添い寝だけ。
ちょっとさみしいな、なんて。
彼の引き締まった腕は恐る恐る後ろから私を包み込み、私の肩に力なく自分の頭を乗せた。
ミナトの髪の毛の毛先が私の首筋に当たって擽ったい。


「おやすみ、千尋」
「んー…ねぇ、おやすみのチューは?」

にやけながら、意識がぼうっとなった中で絶対に彼が頷かないような言葉を言って彼をからかう。


「...やだ。」


次第に眠気には勝てなくなって、生温くて気持ち良い彼の体温に包まれた私はいつの間にか深い眠りに落ちていた。




次の日、やっぱり彼のほうが早く起きていて。
いつもどおりお洒落な洋服を着てコーヒーを飲んでいた。


「おはよ。
 僕の予定と君の予定が合うの一週間後なんだけど、大丈夫かな。」

「やったぁ」

寝起きのまだ頭の働かない朝に突然そんなことを言われても、って感じだけど彼からお出かけを進められて嬉しくってしょうがなかった私は直ぐに頭を縦に振った。



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