第2章 肉食系男子
__...「ごちそうさまでした!」
2人で手を合わせてそういうと彼は私をレジャーシートに押し倒して、その横に自分も転がった。
「なんか大人になったらこんな事なかなかしないから興奮したなー」
彼はそんな風に幸せそうな表情を浮かべた。
つられて、私も顔が綻ぶ。
平日の昼下がり。
こんな遊具もないただの広場のようなところに居る人は散歩しているおじいちゃんやスケッチしているおばあちゃんだけ。
眠くなってきた。
目を瞑って見ると風がとっても気持ちくて、本当に寝てしまいそう。
「千尋ー?」
「何?」
「今日、ありがと。」
そんな彼の言葉を最後に、私の意識は遠のいた。
何か言っていた気もするが、なにも耳に入らなかった。