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[R18] 黒執事 (裏短編)

第7章 これが恋。[ドルイット]






「そんなことは分かっているよ。






けど、
私はこの美しき姫君と
一晩だけの
ダンスを楽しみたい…」






リアンは私を背中で隠すように
後ろにまわすと、





ドルイット子爵に威嚇した。




しかし、ドルイット子爵は
気にも止めずに




グイッと彼を押しのけ
半ば強引に私の手をとり
ダンスを始めた。










『あ、あの…っ…//』








「なんだい?レディ?」








クラクラっとくる、
甘い声を聞くと、
甘い瞳で見つめられると、
思考がとまってしまう。







『いっ、いえ…』








再び俯く私は
子爵の目がキラリと光ったことに
気づかなかった。







ダンスも終盤に差し掛かったとき、







バッと会場の
灯りが消えた。







私が上を見ながら
キョロキョロとしていると、







『んんっ…!!??』







薬を嗅がされ
眠ってしまった、







「おい!!!!!!どうなってる!?








灯りだ!早くろうそくに灯りを!!!!!!」







そんな声が聞こえるなか
私は意識を手放してしまった。








**








『んっ……』








目が覚めると
ゆらゆらと
影の揺れる
暗い部屋にいた。







「目が覚めたかい?







麗しの駒鳥。」








そう言って私の前に現れたのは
ドルイット子爵だった。







仮面で顔は隠しているが
すぐにわかった。







『こ、こは……??』







腕を後ろで縛られ
鳥籠の中に入れられていた。







「1週間後、








君を闇オークションに
出品する。」







そう言われた。








私にとっては
闇オークションで売られることも
リアンの妻であることも
大差なかった。







彼の家にいても
人形のように
愛でられ、何もせず
ただ座ってにこにことしていなければ
ならないから。







私は大したリアクションも
とれなかった。







『そうなんですか…』








「…!?」







私のリアクションに
驚いたのか
少し様子を窺うように
質問してくる





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