第6章 軽男の本音 [ロナルド]
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あの日以来
沢山のことをしてきた。
主には性行為。
初めての私にも
すごく優しくシてくれた。
けど、
「大丈夫?
腰とか痛くない?」
事後、
『はい……。//』
二人で余韻を
楽しんでいるときに
ブブブ…
彼の携帯が揺れる。
「あ、パト?
ううん、平気、
分かった。今行く。」
いつもの呼び出し。
仲の良い友達から。
「ごめん、
パトリックからだわ…」
『はい。
じゃ、じゃあ…帰りますね。』
さっさと衣服を着て
身仕度をする私の額に
チュ…と優しくキスをし
危ないからと
家まで送ってくれた。
そういうとこは
紳士的で素敵だと思う。
このときは
自分が彼女のような
気分にもなる。
けど…
私、知ってるの。
あなたにとても大切な人が
いるってこと。
いつものその
呼び出しも
本当は女からなんでしょう?
それは
庶務課の女の子たちが
話していた…
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ロナルドさんに
初めてを捧げた次の日。
トイレにいったときのこと…
化粧直しをしている
女の子二人が
鏡の前に立っていた。
私は空気のようにさっと
トイレにはいっていった。
二人のうち一人は
ロナルドさんと仲の良い
人だった。
「そう言えば、最近ロナルドくんと
どうなの?」
「えぇー?
いつも通りだよ?
ロナルドってさ、
結局求められれば
誰でも抱けるんだもん。」